やっとフランスの大学修士課程二年目、M2が終わりました!
文系の専攻をしていたのですが、コロナ禍で修士論文の執筆を開始して提出し、Soutenance(口頭試問)を終え、無事修士課程修了しました。
備忘録としてこの経験について書き留めたいのと、これから特にフランスの大学院で修士論文を書く人にアドバイスしたいことをまとめました。参考になれば幸いです。
指導教官の先生との相性
まず一番最初に言いたいのが、
私は社会言語学専攻かつ日本語とフランス語の対照研究だったので、日本人の社会言語学を専門にされている先生に指導をお願いしたのですが、この先生が本当にいい先生でした。
私の修士課程では自分の興味のあるテーマを好きに選び、その分野を専門とする指導教官の先生を自分で探して指導の許可を得ることが指導教官選びの条件でした。たまたま興味のあるテーマの分野を専門とする先生のなかに日本人の先生がいたこともありましたが、私は事前にその先生を知っている友人に先生の印象を聞きまくりました。
日本の大学だと、入学の時点で指導教官は決まっているかと思いますが、フランスの大学院での修士論文の難しさは、完全に先生との相性によると思います。私の指導教官は、テーマにちゃんと興味を持ってくれて、モチベーションが上がる方向でアドバイスをくれる先生だったので、最小限のストレスで、ベストの成績で無事に修了する目標も達成できました。先生からの良い評価が自分のモチベーションにもつながったので、結局論文も良い出来につながったと感じています。
あと、もちろん自分から先生にこまめに連絡することも大事です。日本の大学院でも同じだと思いますが、自分の研究は自分が責任者なので、他のことですでに忙しい先生からの連絡や指示を待っていると進まないと思います。
だから、先生から連絡を全然してこないことを、「指導してくれない」と考えるよりは、「自分からこまめに進捗報告して指導を仰ぐ」べきだと思います。
私は、自分でできるところまで進めて、不明瞭なことがあれば、そのことについて先生に「Aという問題があります。解決策としてXとYがあると思いますが、こういう理由でXがいいと思います。どう思われますか?」というように、先生からの指示というよりはアドバイスを求めて連絡しました。
追い込み最後の数カ月の苦痛
ただ、1か月2か月パソコンの前で執筆だけをしていると、
と論文の執筆作業がすごく苦痛に感じるようになりました。特にロックダウンの中、気分転換をするにも家か散歩くらいしかすることがなく、とても気分が沈みました。すごく興味があったテーマだったのに、だんだん論文の意義のなさ、自分の研究のお粗末さを感じて、私は本当に今年で終われるのかすごく不安になりました。考えれば考えるほど足りない部分が見えてきて、終わりが見えないことが苦痛でした。
修士論文を書き終えて感じたことは、とりあえず研究を完結することを目標にして、今の研究で得られた結果を出し、無限にある足りない部分の可能性はPerspectives、今後の研究に応用できる可能性として示すだけで充分だということです。教授たちも、修士課程の学生に完璧を求めておらず、できる限りの研究結果をだし、研究方法の限界、可能性を少なくとも「把握」していることを重要視しているように思いました。
とよく言われますが、修士論文は先生とこまめに連絡を取り、指導を仰ぎ、努力している様子をみてもらっていれば、良い評価をもられると思います。
憂鬱になることもあると思いますが、あなたも頑張ってください。
何事にも終わりはあります:)