みなさん、こんにちは!こっきょうぐらし、ゆいです。
本記事では、Le Wagonという「コーディングブートキャンプ」の「データサイエンス」コースに参加した時の経験と、率直な感想を書いていきたいと思います。
目次
コーディングブートキャンプとは
そもそもコーディングブートキャンプとは、IT企業が集積するアメリカのシリコンバレーで始まった、「短期集中型」の「プログラミングスキル」を学ぶ講座です。
短期間でプログラミングの実習をすることで、素早くITエンジニアとして必要なスキルを身に着けることができます。
受講者がブートキャンプに参加する理由は、以下が多いです。
- ITのバックグラウンドがない
- IT分野へ転職したい
- 大学に通うほど時間をかけられない
- 新しいスキルを身に着けたい
従来、朝から晩までのフルタイムでのブートキャンプが主流でしたが、最近は仕事と両立して、パートタイムで通常より2倍の期間で修了する選択肢もよく見かけます。
さらに、「どの目的で」コーディングを学びたいかによって、細分化されたプログラムが用意されている場合があります。
以下よくあるコース内容です。
- Web 制作
- データサイエンス
- データアナリティクス
- データエンジニアリング
- UX/UIデザイン
値段は、大体100万円くらいが相場です。
高いですが、3か月間朝から晩まで手厚いサポートを受けること、今後の自分への投資であること、ブートキャンプ後収入が上がることを考慮すると妥当な金額だと個人的に思います。
Le Wagonについて
数あるブートキャンプの中で、私は「Le Wagon」を選びました。
理由は、やはり大きな金額なので、すでに卒業生がたくさんいて、実績のあるブートキャンプを探していたからです。
YouTubeでLe Wagonの創業者が実際に授業をする様子が公開されていて授業の質を事前に確認できたことや、世界各国にオフィスを構えていることも安心材料でした。東京にもあるみたいですね!
他には、ヨーロッパ圏の有名どころだとSPICED ACADEMY、Ironhackなどのブートキャンプがあります。
私が仕事をやめてブートキャンプに参加した理由
私は前職で、すでにPower BIやExcelを使ったデータ業務をやっていましたが、転職前の会社で、データの分野で自分の技術をさらに伸ばすのには限界を感じていました。
自分の今の目標は、企業や社会で役に立つ専門性のあるスキルを伸ばすことなので、ズルズル仕事を続けるより、短期集中的にスキルを伸ばしてキャリアアップしたほうが、素早く目標に到達できると考えました。
この理由から、私は前職を退職し、「フルタイム」「データサイエンス」のブートキャンプに参加しました。
また、Le Wagonのオフィスは私の住んでいた町にはなかったので、「オンライン」のコースにしました。
ブートキャンプが始まる前について
まずは面談
ブートキャンプへの参加をオンラインで登録すると、まずはAdmission Managerとの一対一のオンライン面談が設定されました。
そこでは、まず自己紹介、そして「なぜブートキャンプに参加したいのか」、「すでにどのくらいプログラミングは勉強したのか」などを聞かれます。
この場で、英語での授業を受けて理解できるか、意思疎通ができるかどうか、英語の能力も確認されていたと思います。
この面談は、あまりに特異な答えをしない限りパスできると思います。
テスト
面談を終えて、契約し、入金が済んだら、数学とPythonのクイズが送られてきました。
かなり基本的な内容なので、すでにfreecodecampなどで勉強していたら、全く問題はありません。
もし合格点に達さなくても、その分野の知識を補填する追加教材をブートキャンプ開始前にやるように指示されるだけのようです。
Prepwork
クイズが終わってパスしたら、Prepworkなる事前の学習教材へのリンクが送られてきます。
約40時間ほどかかる学習教材は、主にYouTubeのビデオへのリンクや、(Le Wagonのものではない)オンラインで無料で公開されている練習教材へのリンクがまとまったものです。
Le Wagonのオリジナル教材がもらえると思っていたので、この時点で正直「あれ?私100万払って、無料の教材やってるの?なんか納得いかないなー」と思ったのを覚えています。
でも、授業が始まれば、リアルタイムの授業、オリジナル教材を使ったチャレンジ、1対1の手厚いサポートを受けられたので、安心しました。
クラスメイトについて
私が経験したヨーロッパ地域向けのオンラインクラスの場合、一クラスは30人程度でした。
参加者はほとんどがヨーロッパ地域(イギリス、フランス、ドイツ、ポルトガル、ギリシャなど)から参加していました。
年齢層は10代から60代まで様々でした。大学生や、大学卒業したばかりという人もいれば、私のように一度働いてキャリアアップを目指す人、すでにキャリアを築いて成功しているが、新たにスキルを身に着けたい人などがいました。
一日のスケジュール
まず朝9時から1.5~2時間ほど授業があります。授業は先生が生徒と対話しながら進んでいくようなスタイルです。質問があれば、手を挙げてその都度聞くことができます。
授業が終わると、その日ランダムに配属されたグループのブレイクアウトルーム(4人組)へ行き、そこでチャレンジに取り組みます。
チャレンジは、その日授業で学んだ内容を実践することができ、軽い日は午後2時まで、重い日は午後5時になっても終わらないくらいのボリュームでした。その中で質問があれば、同じ部屋にいる人に聞くか、TAにチケットを出して聞きます。チャレンジ中の1時間で昼休みを取ります。
午後5時からはlive codingが始まります。先生が、その日やったチャレンジの応用編を実践する授業で、30分~1時間にわたります。
これで一日が終了ですが、その後もチャレンジに引き続き取り組んだり、復習したりして深夜までパソコンと向き合うこともよくありました。
授業や教材の質
授業、教材の内容と質にはかなり満足でした。
次から次へと技術は進歩するので、今学んだ内容も1年後には時代遅れになっているかもしれないような分野ですが、授業内容は今最新の情報を取り入れている印象でした。
ブートキャンプを終えて、就職活動を終えて思うことは、ブートキャンプでは必要なスキルを薄く広く学べたということです。就職活動で学んだことを活かしたい場合は、深堀りしたい分野を別途自分で勉強したり、過去に自分が積み上げてきた知識と合わせてデータ知識を活かす必要があると思います。
先生やTAに関してですが、先生は初めて学ぶ人間でも取っつきやすい言葉で、わかりやすく教えてくれる先生ばかりでした。
ただ、Teaching Assistantには当たり外れがありました。ブートキャンプを卒業したばかりの人でもTAになれるみたいなので、質問しても答えがわからないTAもいます。当たりのTAを見極めて、うまく選んだら問題ないです。
Career Week
約9週間上のようなスケジュールを毎日こなしてカリキュラムを網羅したら、Let’s get to work!1週間のキャリアウィークが用意されています。
このキャリアウィークでは、他のコースの受講者と一緒になって、キャリアコンサルタントのアドバイス(CVやカバーレターの書き方のコツ等)を聞いたり、ゲストスピーカー(X社の人事担当、ブートキャンプを卒業してY社でソフトウェアエンジニアとして働く人等)の話を聞いたりします。
正直言うと、就職は結局自分と企業の相性の問題なので、理論を聞くよりも、実際応募して面接をたくさんして経験を積むことが大事だと思います。実際この週には参加しない人も結構いました。
「このソフトウェア使ったらCV作りやすいよ」とか、「こうやったらLinkedInのプロフィール改善できるよ」とか、そのような話は役に立ちました。
ブートキャンプが終わった後
ブートキャンプが終わっても、学習プラットホームにログインしてチャレンジや教材を見返すことができます。
特に私が嬉しかったサービスは、終わった後もキャリアコンサルタントの人と1対1で30分の面談をセッティングできることです。
私は大事な面接の前に模擬面接をしてもらい、客観的なアドバイスをもらえたのでかなり役に立ちました。
結果的に、私はブートキャンプが終わって2か月以内に、学んだことを活かせる希望通りの転職先が見つかりました。
周りを見ていて思うのは、過去の自分のキャリアを活かした就職活動をしている人が、すぐに新たな就職先を見つけている印象でした。というのも、前述したとおり、ブートキャンプでは薄く広く学ぶため、純粋な「データサイエンティスト」のポジションに応募するには不十分とみなされる場合が多いように感じました。特にIT分野のバックグラウンドがないと、その時点で落とされてしまうことが多いです。だからこそ、ブートキャンプ後の転職活動では、データサイエンスの知識に加えて、何か他に企業に提供できる価値が必要と感じました。
まとめ
以上、Le Wagonデータサイエンスのブートキャンプをオンライン、かつヨーロッパで受けた感想でした。
総評としては、このブートキャンプがなかったら今の自分はないので、(大げさですが)人生が変わった経験でした。
やってよかったと心から思いますし、これからもスキルアップのための自己投資はしていこう!と確信する経験でした。
参考になれば幸いです!